新型コロナウイルス抗体(IgG&IgM)検査について
当センターで新型コロナウイルス抗体検査をはじめます。
過去に新型コロナウイルスに感染し、免疫ができているかどうかを調べるものです。この検査は現在の感染の有無を調べるもの(PCR/抗原検査)ではありませんので、ご注意ください。
当院の検査キット
当院ではニチレイバイオサイエンスを通じて販売しているSD BIOSENSOR社のstandard Q covid19 IgM/IgG DUO Testキットを使用しております。
PCR検査との相関:発症10日後 感度95.7% 特異度96.7%
新型コロナウイルス抗体検査は保険適用外となり、検査費用は以下の通りです。
検査費用 |
1回 8,800円(税込) |
抗体検査はこんな方に向いています
▶ 以前風邪症状があったので、それが新型コロナウイルスだったか知りたい方
※IgMは感染の初期段階(約7日間以内)で生成されます。
※IgGは感染後(感染して1週間後から上昇、数年の間持続)に血液中に生成されます。
検査当日の流れ
① 予約の時間に来院してください。
② 問診表、検査同意書をご記入いただきます。
③ 検査室にご案内し、数適血を採ります。
④ 15分ほどお待ちいただき結果のご説明または郵送にて結果をお知らせいたします。
⑤ お会計をして終了です。
ただし、下記に該当する方は検査が出来ません。
● 風邪症状が持続している方
● 発熱(平熱より高い体温、あるいは体温が 37.5 度以上を目安とする)、咳、 呼吸困難、全身倦怠感、咽頭痛、鼻汁、鼻閉、頭痛、関節・筋肉痛、下痢、 嘔気、嘔吐、味覚障害、嗅覚障害などの症状がある方
● 過去10日以内に発熱のあった方
● 2週間以内に、法務省・厚生労働省が定める諸外国への渡航歴がある方(およびそれらの方と家庭や職場内等で接触歴がある方)
● 2週間以内に、新型コロナウイルスの患者やその疑いがある患者(同居者・ 職場内での発熱含む)との接触歴がある方や濃厚接触の可能性があり、待機期間内の方
以下の点もご注意ください
● 抗体検査は現在のコロナウイルス感染を診断するものではなく、確定診断はPCR検査により行う必要があります。
● 今回の抗体検査の主目的は過去に新型コロナウイルスに感染したことの有無を見る検査です。現在の感染について確認するのは遺伝子診断(PCR)になります。
したがって検査2週間以内に発熱などの自覚症状を認める方は感染の急性期の可能性があり、こちらでの検査は控えてください。
● 抗体陽性の結果は、過去に新型コロナウイルス感染症(SARS-CoV-2 コロナウイルス)に感染した後であることが示唆されますが、非SARS-CoV-2コロナウイルス株による過去の感染が原因である可能性もあります。
また、抗体陽性の結果であっても、今後、新型コロナウイルス感染症にかからないわけではありませんので、本結果をもとにマスク着用や手指洗浄など解除は行わないでください。
全ての抗体検査に共通することですが、既感染者を100%証明するものではありません。
● 研究用試薬を医師の判断のもとに使用します。
※上記の点をご理解の上、ご自分の新型コロナウイルス感染症の感染後の状態であるのか、免疫状態を知るツールの1つと考えてご利用ください。
診断結果について
ウイルスに対して体内で抗体がつくられるとき、その抗体にはいくつかの種類があります。その出現パターンによって、「未感染・感染初期・感染中期・感染後」という判定が可能です。
感染初期段階では、まずIgMという種類の抗体が出現し、遅れてIgGという種類の抗体が出現してきます。そのため、以下のように判定されます。
●未感染 : IgM陰性・IgG陰性↓
●感染初期: IgM陽性・IgG陰性↓
●感染中期: IgM陽性・IgG陽性↓
●感染後 : IgM陰性・IgG陽性
抗体検査とPCR検査の違い
「PCR検査」は、体内にウイルスが存在しているかどうかを直接調べる検査です。
一方、抗体検査は侵入したウイルスに対して、体内の免疫システムが産生する物質(抗体)の存在を検知する検査です。簡易キットで迅速(15分程度)に施行できるというメリットがあります。
抗体検査は、他のウイルス感染症では診断法として確立されているものもありますが、新型コロナウイルスに対してはデータの蓄積が不十分であり、その有用性は確立されていません。
また現時点では、日本国内では、新型コロナウイルスの診断に用いることはできません。また、保険適応もありません。
小山記念病院 健康管理センター
TEL.0299-85-1139 (FAX.0299-85-1136)
予約受付時間/
午前8時~午後3時30分(土曜日は午前11時30分迄)